ギリシャ第2の都市 テッサロニキで国際映画祭


ギリシャ第2の都市、テッサロニキはギリシャの北部に位置し、首都アテネに劣らないほどの歴史的建造物が多い街です。そのテッサロニキで来る10月31日から11月10日までテッサロニキ国際映画祭が行われます。夏を過ぎ、穏やかさを取り戻した季節にゆっくりとその遺産を訪れたくなる場所です!


アギオス・ディミトリオス教会(Agios Dimitrios)

東ローマ帝国時代に建てられたテッサロニキの建築物やモザイク美術は「初期キリスト教とビザンティン様式の建造物群」という名でユネスコ世界遺産に登録されています。

こちらのアギオス・ディミトリオス教会もその一つ。ギリシャで最大のギリシャ正教会で、1917年の火災により焼け落ち再建されているため、外観は近代的に見えます。が、できるだけ元の材料を再利用していて、内部はより歴史の重みや神聖な空気を感じさせます。


アギオス・ディミトリオス教会(Agios Dimitorios) 地下聖堂

ディミトリオスはテッサロニキの守護聖人で、この地で殉教したとされています。この教会では、毎年10月26日に彼の殉教を悼み記念する盛大な式典が行われます。この時期にギリシャに行かれる方は是非チェック下さい!
➝関連HPについてはこちらをご覧ください。(Greek City Times 英語)


パナギア・ハルケオン教会(Panagia ton Chalkeon)

このパナギア・ハルケオン教会も世界遺産に登録されているビザンティン様式の建物で11世紀に建てられたものです。レンガを積み上げてできた小さな教会で周囲の緑と調和してとても厳かで美しい建築物です。東側は鋭角的、西側は柔らかいフォルムになっていて、見る角度から異なる印象を受けます。

この地域は銅細工の職人や鍛冶屋などの信者が集う教会だったそう。現地では「鍛冶屋の聖母マリア」という異名をもちます!建物だけでなく11~14世紀に描かれたフレスコ画も見事で人々を魅了しています。

 
ロトンダ(Rotonda)

ロトンダは、時の皇帝ガレリウスの霊廟とするために306に年に造られました。皇帝がその後、別の場所に埋葬されたためキリスト教の教会として改築されます。その後オスマン帝国の支配下ではモスクとして利用され、歴史に翻弄されながらも役割を果たしてきました。テッサロニキでは「ガレリウスの凱旋門」と並んで最古の建築物です。



ロトンダの円形ドームの内部には自然光が差し込み、天井に描かれた5世紀のフレスコ画は淡い色合いで多少朽ちているものの息を呑む美しさです。ギリシャ政府の管理下で修復と保存が繰り返され、2015年から公開が再開されています。

ご紹介した建造物はほんの一部でこの地域には驚くほどの観光名所があります!遺跡もあるのですが、今日は割愛致しますね。


テッサロニキ国際映画祭公式HP(https://www.filmfestival.gr/el/festival-gr/tiff)より写真抜粋

さて、冒頭でお伝えしたテッサロニキの国際映画祭は、今年で実に60回目を迎えます!1992年から国際映画祭として認定され、日本の竹内洋介監督もこの映画祭の受賞で知名度が上がりました。この映画祭はヨーロッパ東南部では最大級です。新人監督の才能を見出すことに力を入れていて今年のコンペティションも注目が集まっています!

世界遺産巡りや建築物散歩は、真夏の太陽の下よりも少し涼しくなった秋からが気持ちの良い季節です。加えて、アテネよりも観光客が少なめのテッサロニキ…これからの時期に是非お勧めします!




















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