
ギリシャでもっとも国民的な伝統あるお酒がウゾー(Ouzo)です。このお酒は天然原料から作った発酵アルコールをベースにアニスやマスティハなどの様々なフレーバーを混ぜ合わせて作っています。この香料のブレンドによってブランドごとに味わいが異なります。
アルコール度数は40度とちょっと高めで、ロックや水割りで飲むのが一般的です。水を加えるとアニスの成分と温度の低下によって透明な液体が白く濁ります。ウゾーは北に行く程辛口で、南部では砂糖を加えて甘くして飲まれています。アニス風味が苦手な方はフルーツと一緒にカクテルにすると飲みやすくなります。

ヒオス島のマスティックツリー。
また、ギリシャで親しまれているリキュールがマスティハ(Mastiha)。マスティハとはギリシャのヒオス島だけに自生するハーブの木、マスティックツリーから獲れる天然樹脂です。

マスティックツリーの樹液…時間とともに美しい黄金色に変化する。
その神秘的な樹液は「マリアの涙」と呼ばれるほどで医師や植物学者にも利用されてきました。マスティハには消化を助けたり胃腸の働きを助ける効能もあるそうで、なんだか身体に良さそうな気がしてきます。
市販のマスティハリキュールは、醸造アルコールとマスティハを原料に、それらを蒸留することによって風味をつけ砂糖のシロップで甘みとアルコール度数を調整して造られたものです。

そして、ギリシャで有名なブランデーがメタクサ(Metaxa)です。ペロポネソス半島産の白ワインから作られ、ハーブやバラから抽出したエキスや甘味料を加えているため、他のお酒に比べ甘みが強いのが特徴です。一般的なブランデーに比べてハードさがなく、花のような香りが口いっぱいに広がり女性にも人気です!

他にもウゾーと工程が似通っていながらも、アニスが入っていないのが「チプロ(Cipro)」、クレタ産のブドウを使ったものが「ラキ(Raki)」など、一つのお酒を知ると、どんどん世界が広がっていきます。ギリシャのお料理の味を引き立て、より美味しくしてくれるギリシャのお酒の数々…お気に入りのリストに加えてみて下さいね。
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